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2022/06/29.Wed

熱帯夜のはじまり (道八色絵豆皿)

最速で梅雨が明け、電力不足と云われる夏へ突入。
お水を無駄には使わず、電気も真に必要なことに使いなさい、ということか。
先日北海道より定置網の時シラズを送ってもらったが、その後は全くと言っていいほど不漁なのだそうだ。
いつものように季節が巡るのは当たり前のことではなく、稀有なことであったのだ。
日々、ちゃんと暮らせているだろうか、と自分に問うたりするのだが。

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東京に行った折、珍しく道八のお皿を見かけて、持ち帰る。
関西では以前は時折見かけたけれど、東京ではどうなのだろう。
関西圏と関東圏では骨董へのスタンスや、あるいは品揃えに微妙なズレがあって
たまに関東圏へ出かけると、そういうのが面白かったりする。
三毛庵は似非関西人であるが、服装にしても関西には桃山の気風があり、
関東ではお江戸の文化を感じる。
そんなわけで道八のお皿のような上方のものは、東京ではどのように映るのかな、と思う。
乾山などは当然評価も高いが、おそらく京では連綿と続く文化というか今の暮らしと地続きにあるとおもうのだが、
そのような東京の、江戸文化と地続きの様というのは、ちょっと出かけたぐらいではなかなか見えてこない。

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それにしてもこうやってお皿を見ても、この国はずっと自然とともに生きてきたのだなぁ、と思う。
その自然も、人との共生をしてきたような、手つかずの自然とは異なる緩衝地帯のような自然があって、
そういうところに人は愛情を注いできたのだと思う。
都会暮らしではそんなことを望めはしないけれど、何かに対して愛情を注げることはだいじなことである。

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まぁちょっと、、三毛庵の場合愛情を注ぐべき対象が多すぎるのであるが。。
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2022/06/26.Sun

夏越の祓 (伊万里染付唐子雪遊文皿)

水無月もあと僅か、久しぶりにお休みに重なったので天神さんへ。
茅の輪をくぐってお参り。
市のほうは、アンティークフェアと被ったこともありお店は少な目だったけれど、
ぶらぶら雰囲気を楽しむ。

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あ、雪遊文かぁ、、とふと目を留めて手に取ったところ、
おっちゃんが怒涛の勢いで売り捌かんとするのでなんだか押し負けてしまった。
三毛庵そんなに古伊万里にこだわりもないし、これ甘手だからなぁ、、
とは思ったが、まぁそういうご縁もあるか、と思うことに。
おっちゃん的には朝一で売れ残り?を機嫌よく捌けたならばよいことである。
(三毛庵もそのあと、前から気になっていたものにご縁があったしね。)

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でも、こうして見るとなるほど佳い絵付けである。
何故か猛暑な夏越の頃、雪遊びの図で涼もう。

東京行って以来、ずっと忙しくて落ち着かず、
今年は梅を漬けんとこ、って思っていたけれど、ひと段落できて、
まだぎりぎりよさそうな梅があったので、本日遅い目の梅仕事。
やっぱりなぁ、梅は仕事というだけあって、浮足立ってはできんのよね。
今日も朝から洗濯やらお金ちゃんの水替えやらお花の水遣りやらと、
もろもろのお世話を済ませていざ、って感じ。

何だか当面梅雨らしくなる気配もないのが気がかりだけれど、梅雨明けまでのひと月、
ほどほどの雨期と上々の梅の仕上がりを祈るのである。
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2022/06/19.Sun

同行二人Part2 (アンドレ・ボーシャン+藤田龍児展)

令和元年(2019年)の秋に星野画廊さんが藤田龍児の2度目の遺作展を開いた時、
私は少しばかり、、というか、こっぴどく落ち込んでいた。
みかんちゃんを失って、それがどうしようもなく自分の責任であることを思い知ったからだ。
みかんちゃんとはオランダ獅子頭という種類の金魚の名で、なあんだ、と思われるかもしれない。
当時、金魚を飼うようになって2匹目の金魚であったが、大変に可愛らしかっただけでなく、
とても人になついて、ペットというものに意外に免疫のなかった私は、すぐに夢中になったのだ。
オランダ獅子頭は金魚の種類としては比較的丈夫と聞いて、
何の疑いもなく、十年ぐらいずっと一緒にいられると信じたほど、それほどの素人であったのだ、私は。
金魚を育てたことのある方ならご存じかと思うが、飼育水のバクテリアが安定するまでは
ちょっとのことで金魚は調子を崩すのに、自分がそれをしてしまうとは考えなかったのだ。
夏を過ごして、秋の季節の変わり目にみかんちゃんは病気になり、
それどころか、必要以上に動揺した私の対処が間違いだらけで、あっけなく死なせてしまった。
今でもこころが痛むのは、みかんちゃんが私を信用して死んでしまったことである。

藤田龍児に関係のない話で申し訳ないけれど、当時そのような心境で見た彼の絵は、
とても哀しく、けれどとても優しく私を慰めてくれた。
『公衆便所』に描かれた、ケンカ別れしたかのような、白い紀州犬と女の子に
みかんちゃんを失ったみじめな自分を見て、それはとても痛いのに、慰めにも感じた。
死なせてしまったことは何一つ変わらなかったけれど、
やり場のなさというものを少なくとも、この人、藤田龍児は知っている、
そのことは、私を少し慰めてくれたのだ。
そうして、『林間都市』で白いパラソルを差した女の子と紀州犬が
楽しそうに曲がりくねった道を歩いてゆくのを見て、
あの、ほかの金魚に対してもやきもちを焼いたみかんちゃんが、今はもう楽しく向こうへ行って、
夢の中で、もういいからまたいつかこうして一緒に歩こうよ、そう言ってくれているようで
こころの中で涙した。
人様にはずいぶん大げさな話であろうけれど、それほどに彼の絵に許されたのだった。
それからも今も私はたくさん金魚を飼って、やはり手を尽くしても死なせてしまってもいる。
今でもそれは哀しいことだけれど、そうやって私も生かされている、そう思う。
藤田龍児という人は、おそらく初めから生きるということを追求し続けた画家であったけれど
(芸術家は皆そうだといえばそうであるが)、
筆を左手に持ち替えてから、そのテーマを生かされているという方へと持ち替えたのかな、などと考えを巡らせる。

例によって展覧会の感想になっていないので、ここから書き足しておこう(笑)。
右手で描いた絵で好きなもの。

ヤマ-5(山水)
星野さんがその図録に書いておられる通り、これは金剛寺の日月山水図屏風そのもの。
藤田龍児の根底に流れるテーマは、日本の自然、神々への信仰であるようだ。

押し寄せる山脈
一度目の脳血栓の後の、何か不穏な気配と鬼気迫る気迫の籠った図。
よく見ると背景が銀箔を張ったかのように処理されていて、ここでも日本の伝統が意識されている。

左手になって。

オーイ、野良犬ヤーイ
まだこのころは少し空は不穏で、紀州犬はとぼとぼと歩く。病からの手探りでの復帰。

あさき夢見し(山師)
大病を患っても尚、画家という細い道が続く。

啓蟄
虫は地から這い出る、空にはマリンブルーの蜂が自由に飛び交う。
そういえば藤田の号は『愚蜂』だった?

デッカイ家
検索していて気づいたのだが、レオナルド・フジタの小さいアトリエが膨らんだらこんな感じ。
彼へのオマージュだったりしてね。

大和川 No.1
今はともかくも、昔は大和川が絵になるとは関西人ならびっくりぽんである。
彼の絵にはとてもプリミティブなものが根底にある。

公衆便所
大好きな絵、彼の絵には効果的にエメラルド・グリーンが樋のような構造物に配されている。
細心の注意を払って、こっそりと計算された構図。

軍艦アパート
ここにも白い犬がゴキゲンにしている。
軍艦という表現に時代を感じるが、もはや過去のものと笑えない状況か。
そういえば三毛庵が軍艦島を知ったのは洲之内徹からである。

麻生津村 その1
藤田の生家というか実家は和歌山の立派なお家だそうで、その絵。
土のにおいのする絵。

林間都市
白い紀州犬は彼の分身だというが、女の子は誰なのか。
藤田は彼に絵を描かせ、生かしめる存在をずっと追い続ける。

山なみ(13)
亡くなる少し前にこのような絵を描くのは切ない。
わんこだった藤田は人になって頂に立つ。

神学部も冬休み
同志社大学の縁者であった彼は今出川キャンパスを題材にしたようだ。
ぶら下がるミノムシは彼のモチーフ、エノコログサの隠し絵みたいだ。

ボーシャンについても書けたらよいのだが、三毛庵が主観的に見れるのは日本のものが多いのだよなぁ。。
客観的な感想なんて書いてもしょうがないしね。
でも、ボーシャンが夫人を描いた絵はすごく哀しかった。

・・・という展覧会の記録を5/3に行った後に書きかけて保存に失敗して途中で放置し、
後期を観に行った後も放置し、ようやく今に至る。
(なんか前はもっと上手く書けてたような気もするが、まぁ思ったことはだいたいこれぐらいか。)
藤田龍児についてはこれまで無名に等しかったと思うので、展覧会が開催されて良かった。
三毛庵としてはもう少し実物を見たいものもあるので、
今度機会があれば彼の生い立ちや画業もぐっと掘り下げた、
すごいマニアックな展覧会を関西含めてやってもらいたいなぁ、と思う。
まぁそれは次回のお愉しみ、ということで♪

字しかないのは寂しいので、ミディカトレア「ドロシー・オカ・ヒノモト」
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なんだか上向いて咲いちゃってます、なぜなら、、

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ぎゅうぎゅうに3つも咲いてしまったから!

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シースから無事蕾が上がった、、と思ったら

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ひゃー3つぶ!!と狂喜したが、、
まさかぎゅうぎゅうで上向いて咲くとはね(笑)。

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絵のこと | Comments(0)
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