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2021/04/08.Thu

香る記憶 (最初期吉田屋?青手豆皿)

気づけば春は夢のように過ぎているやもしれぬ。
4月になる前に桜どころか牡丹も咲き、そして今は早咲きの薔薇が開きかけている。
植物を育てていれば、この春がどれだけただならぬ春であるかよく分かる。
まるで生き急ぐかのようだ。

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『蘭州暮色』、植え替えで一年休んで今年は開花。
愉しみに待っていたのん♪

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寒咲の性質があるので、ひときわ早かった。
香りというのは不思議なもので、表しがたい崇高な牡丹の香りが
昔、大根島の牡丹の中を歩いた記憶を呼び戻した。
今はもういない人のことも、香りがつい昨日のような錯覚で呼び戻す不思議。
私もいつか人が呼び覚ます記憶の中で、その時だけ現れる存在になるのか、
それとも私という記憶は続き、むしろこの世界が夢幻と消えるのか、
ふと、どちらが表でどちらが裏か、疑問に思ったりするのである。
でもこの世界はいつかは私の視覚からは消えるであろう世界なわけで、
儚いものである。(儚いのは私のほうであろうが。。)

そんな訳で、今は春の浮世を浮かれ漂うのである。
私よりかはずっと長生きさんの豆皿を捕まえる。

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こんなにキラキラしているのを見ているだけで、ありがたやーって思うフシギ。
この不思議なお花(それとも葡萄?)はなんやろね、と首をかしげる。
更紗文の花のように、夢の中のようだ。

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これは最初期、つまりは出来の悪い吉田屋なのだそうである、しらんけど。
もしくは、出来のいい若杉だという意見もある、どっちやねん(笑)。
一応近年の見解としては吉田屋で通るようだが、世間的にはそのほうがよいらしい。
三毛庵は若杉が好きだったりするので、実はそこはどっちでもよいのですけれどね。
ただ、このお皿の佳いところは、そういう過渡期のうぶさなのだ。
山代出来の完成度の高い吉田屋の魅力とはまた別種のものである。
九谷の再興を目指した人たちの体温が伝わるような、佳い香りのお皿。

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裏にはなると巻きのようにぐるぐるがいっぱい。
実は5枚のうちのこの一枚は直しがあって、焼き継ぎ?と思いきや、
制作当時、色絵に焼く際に割れた素地をくっつけたのだということらしい。
またご丁寧にその破片に吉田屋の青を塗っちゃっていて、それが面白いなーと。
試作品的なものだったという人もおり、、
もしや粟生屋源右衛門が研究した釉薬のお色を確かめたりしてたのかなー、などと妄想する。
もう春の妄想祭りであるが、このような王道を外れたものは
おもうよりかは手が届くので、ご縁があれば幸いなる出会いである。

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おやつの時間、いわゆる芙蓉手の後期の伊万里であるが、
昔から栗蒸し羊羹を載せたら右に出るものがないフシギ。

あーお庭も春爛漫になると画像は撮ってもおなかいっぱいで(笑)。
数少ない花の咲く頃は忙しくしてたのにね、また春に置いてゆかれる。
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2021/03/24.Wed

雫咲 (古銅花入)

結局のところ、ここならいいかなーというところを一か所、
短めに鋏を入れちゃった嵯峨初嵐。

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とき色よりもずっと淡いお色、移り白とはなるほどなぁ。
あるかなきかのお色は一輪だけで空気が変わる。
花色も葉っぱとのバランスも良く、開炉の頃から咲き続けるならば、
と地植えにしてしまった。
まぁきっと、人が見れば地味な一重の椿と思うであろうが(笑)。

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手に入れた花入にもったいぶらずに入れてみた。
洋花でも入れられそうな、真の花入。初嵐とよい調和♪

雨が上がって、4月の水仙、タリアが早くも咲き始めたので初嵐の後にチャレンジ。

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雫咲と言われるタリアのそっと羽ばたくような様子を入れてみたく。
(タリアはそんなに大きくはない水仙なので入れるのがむつかしかった。)

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タリアが咲くと、春は急に早足になって、庭の花も私のことなど構っちゃいられん、
とばかりに走り過ぎてゆく。
あー今年もすぐに置いてけぼりを食らいそうだ。
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2021/03/21.Sun

木の春と書く (長石釉の徳利)

土曜日はどうやらお天気がもったので、庭をうろうろ。
例年よりずっと早く、あちこち芽吹き始めてなんだか気もそぞろであるが。
夕方には気になるごみを集めて、冬中作業中だった庭を片付ける。

夜から降り出した雨は今朝にはいっとき止み、そろそろ仕舞いの有楽をいただく。
有楽はちょこちょこ切れるぐらいになってちょっとうれしい。

(こんな感じで西王母をいれてみたいという野望があったりするのだが。)

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徳利はいわゆる中古品というやつで、ちょっとお遊びでポチってみた。
(送料がお高かったりするのが中古の哀しさ。。)

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でもこの徳利が可哀相だから言うけれど
花が映える、どうということもないものは、高くてもあんがいなく、
安くお遊びで見つけるにはなかなか労力の要るものなのだ。

作為があるなら花と真剣勝負するだけの肝の据わったやつ、
そうでないなら、声高なのは花の沈黙には勝てないような気がする。
これが佳いのだといいたいわけではないけれど、あんがい花入れ選びはむつかしい。

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雲竜椿の『カーリー・レディー』開花。由来が分からないのだが、日本の品種のようにも思う。

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開くと巻き巻きの花弁の合間に散らされた雄蕊も可愛い感じ。
茶花椿とは違う魅力。

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『友の浦』も開花。
伝説の椿、玉の浦の交配で白覆輪がはっきり出る・・・らしいのだが?
苗が小さいせいだと思うことに!
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