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2020/02/29.Sat

早咲の椿 (古道具の踏み台と北窯の抱瓶)

今年の椿は、早咲きは遅く、遅咲きは早い印象。
近年の桜の開花が大阪より東京のほうが早いのと同じ理屈で、
寒さに当たる期間が一定以上ないと開花しにくい、ということだろうか。

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いつもは2月に入ると咲き始め、ゆっくり咲いてゆく『月光(がっこう)』がようやく咲く。
読谷山の北窯、松田米司窯の抱瓶に入れる。
(北窯は4人の親方の窯からなる共同窯だ。)
花台は古道具の踏み台だが、ぼろっちさが却って花を引き立てる。

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この抱瓶をみたとき、あー赤い椿入れたいな、って思った。
この抱瓶に入る泡盛を飲み切る自信はないのであるが、椿をいれてみたかったのん。
でもきっと、夏場にねこじゃらしなど道端の草を入れても合う気がする。

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先日の徳利@の松田共司さんと松田米司さんは双子のご兄弟で、
それぞれ作風に個性があり、米司さんはこのような穏やかなものが多いように思う。
(共司さんのダイナミックな絵付けの抱瓶にも花を入れてみたい。。)
こうしてみると、器だけでも素晴らしく絵になるのであるが、
ちゃんと花を入れる余地があるところが心憎いところだ。
こういうことって単純にはできないし、狙ってもできることじゃないよなぁ。。

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それにしても『月光(卜伴ともいう)』は、慎ましいのに華もあり、古花というのはそれだけの理由があるものだ。

去年地植えにしたのであまり蕾が付かなかった、『月照』もようやく咲く。
花も葉っぱも端整な品種なので、やはり古典的な花入に合う気がする。

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花入っていうのは素晴らしい発明だなー、千利休って本当に凄い人だ。
400年、皆竹に花を入れている。

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『月照』の花は完全なる引き算の美であるので、却ってほころんだぐらいがちょうどよいのかもしれぬ。
開ききったら美し過ぎてシンパイであるが、でも開いてゆくのが楽しみである。
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2020/02/08.Sat

陰影礼賛 (昭和のテーブルランプ)

そういえば、ちょっとのことでバッテリー切れを起こすのは子供のころからで、
病弱というほどの大病などしてはいないが、寝込むことはよくあったのだ。
熱が下がって意欲は湧いても体力が足らず、仕方なしにベッドでできることをする。
あぁ、三つ子の魂だなぁ、今もそのまんまだ。
目を悪くすると怒られつつ、デスクライトをつけて本を読む。
ふと見まわすと、ライトの明かりを中心に部屋のいろいろの陰影が私を取り囲んでいる。
あのとき世界と私は調和した。
ただ、そのことをしんから思い出すことは、今はほとんど不可能だ。
時折僅かにその入り口の気配がするけれども。

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そんなわけで、このようなものを市で見つけて浮かれる三毛庵。
あぁ、あのころよりずっと昔の陰影。
このような陰影をぼんやり眺めて彷徨う時間、私を作った遠い時間。

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ライトグリーンの布のシェードにダークグリーンの轆轤引きの木の台座。
緑とは魔法の色。

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真っ暗な部屋で子球だけつけても、それはそれは魅入られるのだ。

あのころの魔法を何かに役立てることもできないまま時が過ぎて、
願わくば、ほんの僅か、その入り口の香りに誘われる大人でありたいと思うけれど。


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おまけ、早春の苺を味わう贅沢。
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ものたち | Comments(0)
2020/01/19.Sun

夜明けを待つ (和ガラス切子電傘)

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朝はまだまだ遅いけれど、冬至からひと月足らず、
立春も近づいて、夜が明けてくるのを楽しみに眺める。

梅に鶯の電傘は、市でみつけて嬉しく持ち帰ったもの。
(電球はいまどきなLED!だけど、コード類は使える状態だったのがまた嬉しく。)
夜が明ける前、ひとりだけの時間に点けて、ちょっと満足したりする。
忙しいとどこか心は干乾びてゆくのであるが、
朝ちょっとだけこんな時間があると、雨上がりの草花のように生き返る。

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ここの細工は松葉かなにかを模しているのかな?
今は何でも手に入る世の中だけれど、このようなものを今作るのは大変で、
ふるものってほんとうもったいないなぁ♪って思っちゃうよ。

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ちょっと夜中に目が覚めてしまったときには、こちらをつけてぼんやりしたりする。
(部屋の明かりをつけるとお金魚様たちが起きてしまいますからね!)
縁あって我が家にやってきたふるものたちは、ちゃんと現役!!
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ものたち | Comments(0)
2019/05/29.Wed

花と出会い (万古焼掛花)

あんなに咲いた薔薇も、花がら摘みをしたり、切り戻したり。。
気がつけばお庭はまた緑色に染まっている。
いつの間にか主役は紫陽花に遷っていて、山アジサイ『白扇』や
柏葉アジサイのグリーンだった花はもう白く大きくなっている。

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渋い土のお色だったから、この季節の白いお花を頂いてくる。

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まだ咲き始めのホタルブクロを切るなど、三毛庵出血大サービスである。
いつもいうことだが、切るのは惜しく、勇気がいるのだ。
でも、入れ方がちょっとぐらいポンコツでも、そういう花はいつまでも見入ってしまう。

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花を切る決心をしたのは、ご縁があってSさんからにゃんこのばんこがやってきたから。
こちら@となんと、お揃いなのです♪
なんと出所は別々らしく、びっくり。
ちょっと欲どしくはないか?と一瞬躊躇ったが、のんちゃんがお揃いで
コレクションにしたら?と仰るので、ご縁と思い、ありがたく頂戴することに。

このごろずっと、お花のことばかり書いているから、
まるでふるものも花入を探しているみたいだけれど、決してそんなことはない。
ないけど、あ、、これ使ってみたいな、そう思うものがあるんだなー、そういう時って。
それは、このような珍品であったり、安物のビンであったり、いろいろだけれど、
何であれ、使ってみたいものが目の前に現れて、ドキッとする。
あんまりむつかしく考えないでいるほうが、なんだか出会いが愉しいのだ。

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二重咲のホタルブクロなど茶花といえるのかしらんけど、
清楚な『白扇』との組み合わせは、茶花然とし過ぎず佳い感じ。
ちょこっと毛羽だっているのもなんとも愛嬌がある。
ぎゅうぎゅうの庭でもへこたれずに咲くので、洋モノのカンパニュラよりありがたいかも。

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朝、勝手口を出ると、クリュタイムネストラが金色の蕊を見せて咲いている。
オーガストルッセルが伸びやかに咲くので、すこし空間を埋めてくれれば、
と、本当は来年に、と思っていたものを取り寄せたのだ。
思った通り、上手くスキマに調和した。
そして思った通り、大好きになった。
コーネリアよりもすこし大人しく、照葉の色合いも紅い新梢も可愛い花にお似合い。
お世話が楽しい三毛庵であるので花がら摘みもするのだけれど、
クリュタイムネストラは潔く散るので、ちょっとの間放任しても汚くならないおりこうさんである。

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盛期のオーガストルッセル、来期はもっとよくコラボしてくれるかな。
このふたつ、きっとお似合いの出会いのはずだ。
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2019/05/16.Thu

ドルシュキー夫人 (小鹿田焼大徳利)

奄美地方が梅雨に入り、天気図にも梅雨前線が張り出し始める。
昨日は今年はじめて庭で蚊取り線香を炊く。
季節がまたひとつ進むのかな、少し調子を崩した、、(分かりやすいな)。

どちらが先かと言えば、おそらく薔薇を植えたのが少し早かったのだろう。
大ぶりのこの瓶(徳利?)が届いたとき、こうしたいなと、自然に浮かんだ。

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大ぶりでゆったりと開き、真白なフラウ・カール・ドルシュキー。
こぼれるほど薔薇が咲きほこらなくてもいいのだけど、
家に帰ればあの薔薇が咲いている、そう思えるような薔薇だと思った。

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大苗を植えたのが少し遅いぐらいだったので、
今年はそれなりに咲いてくれれば十分だったが、
思ったよりもずっと佳い花が、けっこうたくさん咲いてくれて、
下のほうで咲いた端っこを頂戴することができた。

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大正はあるであろう、古い小鹿田焼もドルシュキーのように大らかで、
だからこういう風に入れたいと自然に思ったのだろう。
フラウ・カール・ドルシュキーは20世紀初め、1901年の作出だから、
この二つには、何か、同じ時代の香りがあるのかもしれない。
懐古とか、そういうことではなくて、こういう花ややきものが生まれる、
そのような文化について、今よりずっと、眩しい時代があったのだと思い至るのである。

それにしても、、佳い小鹿田が手に入って嬉しかったが、
年に一度、こうしてドルシュキーを入れられる、
それだけでも十二分に倖せな三毛庵である。

そして庭部。

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見ると幸せな気持ちになれる、ミセス・ジョン・レイン。
エントランス用なので、棘が少ない・繰り返し咲・香りがよい・きっと誰もが好き、
そういう合理的な理由を第一に選んだ品種。
でも、そんな腹黒い意図なんか気づかれないほど、ビューティフル!

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見たらこっちまで薔薇色に染まりそう♪
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