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2018/11/16.Fri

しんみりする頃 (竹籠花入)

日の暮れは早くなり、夜の明けるのもすっかり遅くなった。
もう立冬も過ぎたのだ。
あるときふと、オリオン座を空に見て、冬が来るのを知る。

庭ではヤマボウシが色づいている。
台風ですっかり傷んだカエデもいくらか黄葉するだろうか。
今年植えた、ジューンベリーとシロモジもなんとか夏を越した。

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日が長いあいだは、好き勝手に伸びて、あまり風情のないノコンギクであるが、
晩秋に残照の中で咲いているのを見ると寂しくなる。
これは「夕映え」という選抜種で、ほんとうに名の通りだと思ふ。

IMG_3818.jpg

もう、籠の季節は終わりだろうけど、きっとこれに入れようと。

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今年は何故か花入れに縁があるのです。
お庭がようやくお庭らしくなったからかな、花入れを呼ぶのかも。
このような瀟洒な籠は、三毛庵にはすこし格が高すぎる気がしたけれど、
夕映えを入れたら、もの哀しく人恋しくなった。
自分で入れた花にそう思うのっておかしいと思うけど。

IMG_3821.jpg

カニ解禁とのことで、三毛庵も初物。
近所のスーパーに少し並んで、味はまぁ普通なんだけど、
並んでいるのを見て、買おうかどうしようか思案するのも季節の愉しみである。
お皿はアマ手の伊万里で、言ってみればみそっかすであるが、
これは佳い山水だと思うのん。
こんな季節だと、これまたしんみりしちゃうよなー。
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ものたち | Comments(2)
2018/10/04.Thu

たわしって (白磁のスプーン)

台風25号で撃沈していた。。まぁだいたい、フィリピン沖辺りはいけない。
ヒトのホメオスタシスとやらは、三毛庵には備わっていないのであろうか。
今回は久しぶりに鬱の荒野を彷徨ったしな。

寝込んでいない時はいろいろ画策しているので
なかなかブログにまでたどり着けない日々である。
書き留めておきたいことは沢山あるのであるが、
「動ける日」はこと春秋には貴重なので全力投球するのである。
今日はビミョーに動けない日(←とどめに腰をいわした)なので、
ブログでも、、と思ったら、お庭以外の画像がない。。
ということで、前回台風24号で放置していた画像でお茶を濁すことに。

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ナルシスウイスキーという、ナゾの販促コップにちょいちょい使うものを入れている。
普段遣いの小さな竹の茶合に、たぶん焼き鳥がついていた竹串。
これは何で要るのかというと、ホームベーカリーの羽根の辺りのパンくずを取るのである。
最近ここに小さな白磁の匙を追加した。

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調味料はあまり真面目には計らないほうで、お塩など指でつまむことが多いので
計量スプーンはあまり使わない。
たまにしか使わないお砂糖はやきものの壺にいれているのだけど、
金属のスプーンでカチャカチャするのはちょっとしっくりこない感じでいたところ、
これを見つけたのである。

ずんぐりとして、きっと最後のお砂糖を掬うのは難しいんだろうけど、
意外とね、使っていて気持ちよい。
朝の食パンを焼くとき、お砂糖はだいたい3杯、お塩は1杯のアバウトな使い心地。
それから、お鍋からちょっとお味見、のぶんを掬っても、白磁は美味しそうなのである。
こんなん、個人的な部分だから誰かに勧めるようなものでもないけれど、
佳い道具は、日々の仕事を「自分だけのトクベツな時間」に変えてくれる。

いろんな理由でずーっとだいたい在るものを使ってきた三毛庵であるが、
近ごろふと高級な棕櫚束子を買ってみたのである。
亀の子束子の「棕櫚たわし 極〆」、激しく衝撃的であった。
母に買ってもらった気づけば年代物のまな板を洗ってみたところ、
まな板が浮世の垢を落として、小ざっぱりとしたのである!
道具の神さま、ものの神さまありがとうございます、こころからそう思いましたです。
ものより情報の重んじられる時代であるが、三毛庵「もの」の確かさにはうっとりするよ。

IMG_3786.jpg

九月の終わりに、うさぎシステム@が完成!!

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仕込んでおいたお花が咲いた♪黄色のゼフィランサス。
あっという間に萎んで今はもう、小さな種になっちゃったけど。

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ものたち | Comments(0)
2018/09/25.Tue

籠の秋 (手付花籠)

昨夜は雲間から月が出ることはなかった。前日は綺麗な月だったけれど。
3年目を迎えた庭、薄を自前で調達できるようになってちょっと嬉しい。

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ホトトギスなど咲くのももうあと少しであるので、薄のほかには飾る花などないのであるが、
お供えというのはそういうものであるかもしれない。
(薄々気づいていたが、この壁のスイッチの場所はどうもミスっている。。)

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そのような簡素な花に、この籠はよく似合うというか、
ほんとうのところは咲いているものを摘むだけでよいというような籠だ。
それは望んでもなかなか手には入らない、得難いことであると思うのであるが、
そのようなものがすんなりとやってきたりするのは常々不思議に思うところである。

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小さい白磁の三宝に栗と里芋を載せる。

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月見団子は食べる気満々でお皿に。
いつもこの関西の月見団子、フシギな形だなぁ、、と思う。
見ていて微笑ましい姿。
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ものたち | Comments(0)
2018/08/22.Wed

夏の終わり (魚釣り少年のブロンズ像)

いつの間にか、5時に起きても夜は明けきっていない。
急に大陸の冷たく乾いた風が入って、久しぶりに暑いお茶をすすったかと思えば、
今朝はまた、台風のせいなのか暑さが戻っている。

北海道では、お盆のころには秋風が吹き始める。
夏が短く冬は長いので、学校の休みはどちらも25日間、
高校野球の決勝の頃にはもう学校が始まっているのだ。
子供のころの、切ない季節であった。

三毛庵、他所様のお子さんを可愛いと思うほど子供好きではないのであるが、
人格としての子供には敬意を払いたいとは思っている。
なので、見るからに可愛い子供の図、みたいのはあんまり信用していない。
だって、子供ってそんな薄っぺらじゃないでしょう。。
(確かに、どきっとさせられるほど可愛らしい瞬間はあるが。)

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(34cmぐらい)

だけど、これを見たときは、欲しくなっちゃったのねー。
なので聞いてみると、作者が分からないという。
でも仕入れに結構かかったとの由、そこそこのお値段がした。

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この少年のお顔は、大人が描くステレオタイプの子供の可愛らしさとは少し違う。
雑事にまみれて忘れて了う大人もいる、色鮮やかで深遠な世界を知っている賢い顔だ。

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子供もひとりの人格である、そう思うと猫可愛がりはよくないけれど、
これを見て、子供ってやっぱり可愛いなぁ・・・と思ってしまった。
この少年の左足、膝小僧の下のちょっとくぼんでいるところ、
ふっくらとした足の甲に足首に入った線・・・身体的にはとても幼くて、
子供は守るべき存在なのだ、って自然に思う。
これを作った大人は、きっと子供を尊重し、守ることのできた大人なのだろう。

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ちょっと見上げてみると、さっきまでの大人びた表情が一変して、幼くなる。
こういうところ、彫刻って佳いね。

ブロンズにも目が留まるようになったのは、小さいのを庭に置いたら愉しいかな、
などという野望を抱いたからであるが、ネットオークションで買いそびれたのは
きっとしんから欲しかった訳ではなかったのだろう。
結局うさぎシステム@でお茶を濁し、マサル@を庭守りに置いたので、
ブロンズ像のことは半ば忘れていた。
そんなフラットなときにこそ、ほんとうに欲しいものって現れるものだ。
だけど買ったことがないものって、ほんとうに欲しいかが分からなくなったり、
そういうときほど「買っとけばいいや」というようなお値段ではなかったりで、
重要な判断を迫られることになる(笑)。
この度は買う勇気を持ててよかったことである。
いままであまりピンときていなかったブロンズのよさが少しわかった気がするし、
何よりこの少年がとても好きだ。

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外のうさぎシステムのところに置いてみた。
サイズ感はほどよいのであるが、うさぎシステムは庭の通路にあるので
場所が狭いせいか見下ろす感じになってしまいイマイチ勿体ない感じがする。

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なので引きで見られる場所に置いてみた。(とりあえず直置き。)
可愛いけど・・・なんか庭にちっさいおじさんが出現したみたいだ。。

お庭にほんものを置くのは悪くないけど、当面はお家で楽しもう。

因みにネットで魚釣り少年のブロンズを探すと、野外に設置されたものが数件出てくる。
なんかお決まりのモチーフなのかな?
これに銘がないのは、そういうもののための習作なのかとも思ったけれど、、。

<庭の記録>
タマアジサイのまんまるの蕾にはかねてより興味があったが、
開花が花の少ない真夏であると知って、楽しみに植えておいた。
葉っぱがとても美味しいらしく、毛虫にばりばり食われたのは衝撃であったが、
毛虫のシーズンが終わってどうにか持ち直して安堵した。

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文字通り玉のような蕾が割れ始める。

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半テマリタマアジサイ、という名で売られていたもので、
装飾花と両性花の色の混じり具合が涼しげなのが気に入って二株植えた。

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今は咲き進んでこんな風にほわっとしている。
葉っぱが結構デカいので、ヤマアジサイよりさらに草っぽい感じであるが、
うちはそもそも草っぽい庭なので、けっこう気に入っている。

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きっと同じ個体の挿し芽なのだと思うのであるが、
もう一株は7月の下旬には咲き始めて、いまはもう緑化している。
植え場所の日照の加減なのかな?

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近所のホームセンターからセールの案内が来て、生活用品を買い足す。
10%引きという真夏の園芸コーナーにはそんなに商品はないのであるが、
サギ草「銀河」(斑入りの葉っぱの品種)があって、涼しげだったので買ってみた。
(植えっぱなしガーデナーなので、来年も咲かせる自信はあまりないのだが。)
切り戻したアジサイが捨て値であったので、つい一鉢買ってしまった。。
(捨て値からの10%引きという鬼の攻撃)
最近西洋アジサイは品種改良が素晴らしく、興味をそそるものはいっぱいあるのだが、
いっぱい植えたい三毛庵庭では場所を食うのと、ちょっと豪華すぎることが多いので
控えていたんだけれど・・・一体どこに植えればいいんだ!?
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ものたち | Comments(0)
2018/06/06.Wed

入梅 (竹一重切)

大人になってまた土いじりをするようになった頃、
いろいろのものを枯らした。
下手だったわけではなく、子供のころの記憶を頼りに植えたものは
暑い関西には向かなかったのだ。
植物は頑固なまでに環境を選ぶのだ。
昔ながらの路地裏を歩きながら、どんな草花がここに向くのかを覚えた。
結局今の庭には、茶花と呼ばれるものが多くなった。
やはり日本原産の草花には湿度の高い夏に強いものが多いのだ。

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梅雨入りしたのだという。
といってもいきなり大雨で、先が思いやられる。
今年植えた越路シモツケを先日惜しみながら切ったのだが、
雨では庭で見る間もなかったから、それでよかったのかもしれない。

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一重切をみつけたのだ。それで花を切ったのである。

この日は市で、いろいろの暮らしのお道具を手に入れた。
蚊取り線香を入れようと手焙り、のんちゃんの散らかす衣類を入れる籐籠、
庭で水を溜めるブリキのバケツ・・・市というのは便利なものだ。
花切鋏も分けてもらった。
この一重切は薄汚れて段ボールに入っていて、竹も割れていた。
中に落としが入っていて、それならすぐに使えるからと連れ帰った。
知り合いに見せると、落としは古い牛乳瓶らしく、これは貴重では!とのこと。
ええっ、そこでしたか!

帰ってすぐ、籐籠と一緒に花入も洗う、、あれ?結構いい味?
しっとりと飴色がかり、切り口ももう滑らか、竹の割れ目にも古い漆の跡、
うーむ、竹の時代ってよく分らんけど、それなりに古そうな。
それで嬉しくなって、庭のシモツケを切ったのだ。

ずーっとね、一重切が欲しかったのだ。
詰まらないのは嫌だし、さりとてお茶もお花もご縁のない三毛庵が
伝来のよいものを持つのはたぶん間違いだし、
そう思うと、簡単には手には入らない。
でもこの度も気まぐれなふるものの神さまは、じゃ、ダンボから拾うべし、
と差し出してくれたのであった。
こうして牛乳瓶一重切は三毛庵のものになった。

毎日ね、ちらりと見てはいいなぁ♪とときめいている。
花入と花がいいから、ヘタレの三毛庵が入れてもお見苦しくない。
入れやすく、素直で見飽きない、背伸びしなくても使える。
こういうのって、名品にだってそうはないんじゃないかとひとりごちる三毛庵である。
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