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2019/12/28.Sat

一日が美しい日でありますように (和硝子エナメル彩香水瓶)

クリスマスといえば、その前の土曜日に焼き鳥を食した程度で、
一日を大切に過ごせたかというと自信はないのであるが、
近ごろの極端な論理はあんまりなじめなくて、私などは危急の仕事があれば
できることはすべきだと思うし、家庭に事情があればお互い助け合うことも大切だと思う。
ライフワークバランスなど正解なんてないのだから、一日一日一生懸命生きるしかない。

あーそれでも、誰かを思いやる時間が足りていない自分は少し悲しい。

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これは茶花とは言わないだろうけど、小さなヒイラギを飾った。
常緑のヒイラギに枯れた射干玉、色がさみしいのでランブラーローズのヒップを添えて。
このような花は、日記のような、あるいは詠み棄てる歌のようなものだ。
のんちゃんにはどのように聴こえているのかな、と思うことはあれど。

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小さな香水瓶を飾る。
のんちゃんがガラの中から発掘した三毛庵お気に入りのお宝である。
本当は綺麗に洗えばもっと素敵だとは思うけど、僅かに香るので思いきれないでいる。

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和硝子と言っていいと思うが、エナメル彩の香水瓶は初見である。
よく民芸で取り上げられる、独逸の美しいエナメル彩の瓶があるが、
三毛庵的にはあれに負けじ劣らず琴線にふれるよな小品だと思う。

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この愛らしさはやはり日本だろうとおもうのであるが。

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裏はこのような花が掛かれていて、資生堂っぽい図柄であるが、まだ調べがつかない。
今どきのものは下手すると幼稚なものが可愛いなどと言われるが、
こういうものの幼さ、とうのは幼稚とは少し違うのではないかと思うのであるが。
日本のアンティークの中では、いまのところおおよそ精巧なものが海外で人気を博しているけれど、
KAWAII文化が浸透すれば、このようなうぶな幼いものも海外でも評価されるのではないかと思う。

よくあるのだが、なんとなく気になるのだが、自分の既成の価値観が追い付かないことがある。
あるときそういうものの美しさが腑に落ちるときがあり、それって何なのかな、って思うけれど、
それはやっぱり、自分がどれだけ考えて経験を積んだかに掛かっているのではないかと思う。
それでそういうときに感じる美しさとはなんなのか、っていえば、
何かものを介在して、人の美しいところを垣間見ている気がする。
私の仕事など、世に美しさを問うようなものではないのであるが、善くあらんとして成し遂げたことほど
言わなくとも人に伝わるのが不思議なところである。
だからやっぱり、そのような美しさに気付けるような自分でありたいものである。

遊びにいらしてくださった皆様、本年も大変お世話になりました。
今日の一日も美しい日になりますように、、本年の結びに代えて。

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2018/08/13.Mon

能茶山考 (染付オモダカ文型打深皿)

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暑い日はそうめんやらうどんやらで済ませてしまうが、
ちょっとぐらい栄養も・・・と気休めの具材を投入する。
手に入れたばかりのゴキゲンなおに盛れば、至福の「うちお昼」である。

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(径20.5cm)

7寸あって深さもあって手取りも安心、そして2枚組というのが用途が広がる。
欠点といえば磁貫があるところで、結構焼けてはいるので不安感はないけれど、
あんまり汁がしみ込むようなものは注意が必要かもしれぬ。

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伸びやかな染付が分かりやすく三毛庵好みであるのだが、
骨董をしている人なら、少々疑問を持たれるのではないかと思う、、
「こんなおあったっけ?」と。
三毛庵もあれ?って思ったのね、古いと思うけどフシギなおだな、って。
なんだか今どきのセンスのよい作家さんが作ったような、「新しさ」がある。
時代の箱には「今里 弐」って書いてあったけど・・・。

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裏もなかなかキュートだけれど、伊万里にもありそうなのにビミョーに違う。
(ちなみに畳付きが真っ赤に焼けているところもこれの特色のようである。)

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ハイ、銘があったよ「茶山」って書いてる。
つまりこれは高知の焼き物、「能茶山焼」ということになるではないか!
土佐藩の御用窯であったが、この「角に茶山」は払い下げ後の幕末頃のものらしい。
(緋色が出ているのも能茶山焼の特徴であるらしい。)
でも三毛庵にとって衝撃的だったのは、能茶山焼がこのようなユニークなデザインセンスの
ものを作っていたということだ。
こういうものってネットではさっぱり出てこないのだけれど、周知の事実なのかな?
江戸後期には、伊万里のビジネスモデルに目をつけていろいろな窯が磁器を焼いているけれど、
例えば九谷の若杉窯の染付などを見ても、いままで(中央で?)言われがちだった、
「伊万里の模倣」というのはちょっと違うんじゃないかと思うものがたくさんある。
能茶山焼も御用窯時代は優品を焼いたというけれど、
この秀逸なデザインのおを見た三毛庵は、中央目線で書かれていることって
実はずいぶん違うんじゃないかなぁ、って思った。
江戸時代の文化っていうのは今よりもっと豊かなものだったと思うのだ。

それでね、三毛庵的にびっくりしたのは、、

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じゃあ、このお皿@あのお皿@も能茶山焼ではないのか、ということである。
銘がなく、でも伊万里ではないと言われ、じゃあどこならこんなセンスのものを作れたのか、
ということがずっとずっと疑問だったのだが、これが答え?(もしかして新発見か!(笑))
見比べると大きいお皿が焼が甘いせいか質感は違うのだけれど、
これって同じ人のセンスを感じたりはしませぬか?(図柄が三方に広がるところとか。)
型打ちを採用しているところ、分厚い高台の造り、緋色も小皿の一部には出ていて、
どうしてもそういう風に思えるのん。
あー久しぶりに妄想を膨らませてゴキゲンな三毛庵。

前回、小皿の窯についての疑問を書いたばかりであったけれど、
あまり余計なことを考えずにいるときって、こういう符号があったりするのが不思議である。
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ものたち | Comments(2)
2016/09/03.Sat

遺るもの (切込焼色絵桃文豆皿)

仮住まいも終盤に差し掛かり、あれやこれやと用事があったり、
仕事もそこそこ忙しかったりで淡々と暮らす日々である。

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それでも、美味しいお茶にほっこりするお菓子など、
スキマ時間の充実には余念がない。
間髪入れずに台風がやってくるので、体調もまあまあ悪いのだけれど、
休日にましなご飯を食べれる、とか、そんなんでも気分は十分満ち足りる。

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へぇ、こんな柄があるんやなぁ、と色絵くらわんかかと思い、手に取った。
聞くと切込焼の色絵なのだという。
確かに伊万里や波佐見とは違った様な、
野趣のある様な磁土なのだが、素人には判別の難しいものである。
何であれ、溢れんばかりに描かれた桃にときめいた。

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こういう絵の描けた時代の「豊かさ」について考えてみる。
今の感覚からすると、厳しい時代だったはずなのだが、
こういうものを見ていると、なんだかよく分からなくなる。。

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(径7.8cm)

裏面。この一枚は砂がついていた。

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5枚あって、なんだかたからものだなぁ、、とうれしくなる。
桃の茶壺@に浮かれていたころに出会って、
桃の神さまの思し召しか~と思ったりした。

その頃に急須研究に没頭して買った急須のひとつと、
なんとなく気持ちが通じるというのか、そんな感じでいた。
使い勝手がよいとか、そういうことなんだろうと思ったけれど、
作り手とこころが繋がるような気持ちだった。
先日、その作家の方が亡くなられたと知った。
もうここにはこの急須しか残っていないことが、空しかった。
だけど、急須は今もここにあるのだなぁ、と思うと
何かすこしだけ救われる気がする。
「もの」というもののありがたみである。

<備忘録>
藤田嗣治展へゆく。
美しい絵と、戦争画を見た。
フランス人として亡くなったのに、「藤田嗣治」展である。
そうなったことについて、誰も責任を取ってもいない。
でも、時間が彼を呼び戻した。

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2016/02/26.Fri

グーグリーアイ (色絵磁器人形)

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ニヒルな笑みを浮かべるワルガモ氏である。
のんちゃんにアンティークショップで捕獲された。
(来てやったんだ、という顔をして鎮座する彼であるが。)
聞くといつのどこの時代のものかは分からないのだが、
英吉利からはるばる海を渡ってやってきたとのことである。

ふだんアンティークショップにはさほどご縁がない。
場が変わっても好きなものをいつものように拾い上げるというのは
あんがいむつかしいものだ。
でもワルガモ氏はのんちゃんに拾われたのである。

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さて、三毛庵のもとでさっそく身辺調査の洗礼を受けるワルガモ氏。
ヘンだなぁと思ったのん。
この顔、紅毛にしては可愛すぎる、、それに言われたよりもっと古そう、って。。
配色を見て、なんとなくアールデコのオールドノリタケを思い浮かべた。
(もちろんそんなマークなどない。)
うーん確かにその時代、こんな配色のノリタケがある、、、実は和ガモ?
だって目とかくちばし、足のひれを描いている線、
こんなふうにさらっと描くのは筆を扱い慣れたお国のひとだと思うのん。

あ、と思ったのは、やっぱりこの配色のことである。
これって・・・磁器人形の招き猫とか福助さんとか、彼らのお色と同じではなかろうか。
そう思って調べると、まさにおんなじ!!
おぉっ、ワルガモ氏は和ガモ氏であったのか♪
かれこれ100年まえ、大勢の仲間たちと一緒に渡欧した彼なのである。
そうしてずっと異国の地で暮らし、ある日ふいっと
故郷など見てやろう、などとおもったのかしらん。。

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嗚呼、郷愁のワルガモ氏なのであった。
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2016/02/03.Wed

船出の立春 (伊万里?染付舟形湯冷まし)

久しぶりにお疲れがたたり、寝付けない。
まぁ、眠たくなるまでうだうだすればいいのであるが、
打って変わって仕事中、ことに昼食後は寝落ちそうになるからなぁ。。

今日は節分、そして明日は立春である。
そう、気づけば三毛庵の愛する2月なのである。
そうして、怒涛のお片付けもほぼほぼ終焉を迎え、
仮暮らしといえど、そこそこの日常が戻ってきつつあるのであった。
業者さんの仕入れの時間の終わった市へ行く。
なので、何かすごいものを期待しているわけではないのだが、
人が見向きもしないものにも、何やら共鳴するものはあるもので、
そういう自分自身すら予想しない、「あ・・」というこころもちを
むしろ期待しているのかもしれない。
「あ・・」と思いたいがために、がらくたにお小遣いを投入するのだが、
まぁ「遊び」ってそういうことだと思うから。

そんな訳で、傷物の物体に目が留まる。
キズは勿論ないに越したことはないのだが、
物体の市場価格云々よりも自分の好奇心を満たす方が先決である。
(でも、キズぶんを何とか!と価格交渉したけれどね!)

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(長径9cm)

何だろう?と聞くと湯冷ましではないかという。
なるほど、、やけにグレイッシュな染付だけれど陽刻部分が白抜きで
全体のトーンは幼いのだがなかなか凝ったつくりである。
それにしても愛らしく、順風満帆出発進行!という躍動感あふれるお姿である。
(帆はもちろんないけれど、張ってあげたら進んで行きそう。)
キズがなければなあ・・とは思うけれど、
机上に浮かべているだけで愉しくなってくるので、良しとしたい。

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あるだけでまんぞくなのであるが、少量のソースやドレッシングを
入れて食卓に置いても、くすっと笑えるかも。
ミルクピッチャーにもなるかも♪
なんか見ていてけなげで、元は十二分にとれている三毛庵である。

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汚れは結構落としたのでこんな感じだが、元々裏など真っ黒だった。
何だろうな~とは思ったけれど、やはり伊万里か平戸あたりの
系統ではないかと察する。
こういうものを見つけた後は、仕事に重圧があろうとも、
でもお家にお舟がいるもんね!と浮かれて立春を迎えられる
三毛庵なのであった。
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