2012/08/31.Fri

眠れぬ夜に (古伊万里初期赤絵梅菊文皿)

とほほ、眠れない・・・掌に収まるとっておきあられコップで梅酒ロックもしてみたが眠れない。
下手な脳みそばかり使って運動量が落ちるとこういうハメになる。
部屋をぐるりと見渡すと、のんちゃんよりいただいたお皿が目に留まる。
伊万里初期赤絵であるという。
(骨董屋さんがそう仰るのでそういうことになるが、どうもこのテはよく分からない。)
伊万里の本流からは外れたこのタイプは、古九谷の五彩の系譜であるようなのが
いつも不思議である。但し群青はない、黄色はあったりなかったり・・・。
といってエラいわけでもなく、いたっておおらかな文様ばかりのマイペースぶり。
だから見る側もなんとなく油断して、こうして眠れない晩などにぼんやり見つめてしまう。

blog 8746
(径14.5cm)

先日掘り当ててきた?ボロっちい豆皿@と並べてみる。
釉薬の色味が同じである。
どちらも眺めてみると、ふと安堵の気持ちが浮かぶのだけれど、
一方は値段もつかないような代物だった。
だからといって、軽んじる気持ちにもならないのがこういうものの面白いところ。
すこし眠ってこんな色の夢でも見たいように思う。

blog 8747
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2012/08/29.Wed

目を洗う (プレスガラス八割文花皿/唐草文輪花皿)

前にも書いた@けれど、八割文のプレスガラスのおによく目が行く。
どう好きかということを考えてみるのだけれど、生理的な部分は言葉にしにくい。
しいて言えば八割文のプレスはそこそこ古いようで、大抵とろみのあるような
明治大正の和ガラスらしいなりをしている辺りか。
色は大抵は無色で、贅を凝らすことができなかったのかこれが好まれたのか、
今となっては分からないけれど、やはり好ましいのだと言いたい。
なんというか、人工物なのにちょっとした自然の神秘を彷彿させる。
(「もの」に見とれているときというのは、それが人の手に成るという驚きと、
相反して自然に対峙したかのような敬虔な驚きが混じっているように思う。)

ごちゃごちゃ書いてみたけれど、結局のところすごいものだと言いたい訳ではなく、
眺めていると一寸ばかり目が洗われる、というような類のことなのだけれど。。

blog 8708

という訳で、「傷がないのはないから買っておいたら?」というのんちゃんの
甘い誘いに乗り、お手頃価格に負けてまた手を出してしまった。。

blog 8715
(径18.5cm)

こちらは八割ではなくより一般的な唐草文だけれど、珍しく大きめなのと、
輪花のふちの「とろみ」にやっぱり吸い寄せられて買ったもの。

blog 8713

このタイプは古渡のものがあるけれど、全体の雰囲気やプレスの彫の浅さから
和製でよいのではないかと思う。

blog 8712
(径19cm)

往時の人々はこれをどんな風に使っていたのか、なんだか想像がつかないな。
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2012/08/25.Sat

掌の染付 (古伊万里染付宝尽文コロ茶碗)

染付にはなぜかいつも慎重である。
その「粋」に見合う対価を払えば、美しいものが手に入るのはありがたいことだけれど、
何故か染付に限ってその勇気がなかなか出ないのはどうしたものか。

随分昔に買ったコロ茶碗である。「コロ茶碗」なるものも知らなかった程なので、
コンニャク印判の猪口を買うよりずっとお手軽に、掌に載せるような愛らしいものが
買えたのが嬉しかったことを覚えている。
(今となればコンニャク印判の猪口より数を見ないような気がするのだけど、実際安かったのだ。)
くらわんかの類になるだろうと思うけれど、焼成の加減で釉薬がソーダのように
水色の泡々で、眺めているだけで満ち足りた気分になったものだ。
形も高台がしっかりとしてなかなか立派、何を飲もうかと当初よりときめいたけれど、
意外な存在感故か、あんまり活用できていない。(甘酒をちょびっと・・・なんて目論んでいるが。)
酒豪なら、日本酒もこれぐらいの器でちょうど良いのかもしれない。
結局のところ、いまだ我が家では、物体として「カワイイ」に甘んじていることである。
でもなぁ・・・こんな個性的な伊万里の小皿なんかあったら喜び勇んで使うんだけどな。
それぐらい、心ときめく「チープ」な染付の小皿というのは見つからない。
貧乏性には困ったことである。(染付チープであるべし、とまでは言わないが。)

blog 8738


これは何かと言われたら、宝尽くしと思われる。
表に隠れ笠、裏に宝珠か描かれている。
こんな吉祥文を描いたものが本当に雑器なのか、じっさいよく分からないな。

blog 8737

高台にもちょびっと火色がでて、ちょっとばかりときめく♪

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2012/08/24.Fri

時代を生き抜く (ユリイカ 「野見山暁治 絵とことば」」

blog 8754

札幌の三岸好太郎美術館の次回の特別展「<猫>が気になる。」
(2012年9月8日(土)~10月21日(日))になんと猫のタロー様が特別出演される
そうである。パンフもチケットもコウタローではなくタローなのだ!
タロー様とは、長谷川りん二郎作『猫』(1966年)のことである。
現在宮城県美術館に所蔵されている、洲之内コレクションの中でも人気の作品だ。
洲之内徹は現代画廊の最初期の頃、三岸好太郎展をやりたかったそうである。
その三岸好太郎と洲之内コレクションのタロー様の競演とは心憎い演出である。
ちなみに「<猫>が気になる。」の<猫>とは、三岸の描いたファンタスティックな
長靴をはいた猫、みたいな『猫』(1931年)のことである。
いろんな画家が描いた猫が集結するそうなので、難しいことを考えずに楽しんで
絵を見たい方はぜひ覗いてみてはいかがかな。(もちろん三岸の主要作品も展示!)

話は変わる。
去年、土方明司氏の企画された『画家たちの二十歳の原点』という展覧会で、
いろんな画家が二十歳前後の最初期の頃に描いた絵をたくさん見て、
印象に残った作品が幾つもあった。
その中で、靉光の『コミサ』(1929年)や野見山暁治の『マドの肖像』(1942年)について、
少し暗くて言ってみれば地味な作品だと思ったけれど、妙に強く印象に残った。
そういうこともあって、文書も書く野見山暁治という画家については気になっていた。
先日、書店で見つけてこちらの本を買ってみた。
(ユリイカ 8月臨時増刊号 「[総特集] 野見山暁治 絵とことば」)

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絵のこと | Comments(0)
2012/08/21.Tue

早蕨 (プレスガラス楕円皿)

高山に「いわき」という和菓子屋さん・・・というかわらび餅屋さんがある。
「早蕨(さわらび)」と名づけられたそれはふるふるに柔らかく、蕨粉と黒蜜と
きな粉だけでこのようなおいしいものができるのかといたく感心するものである。
シンプルなものと味変わり(先日は煎茶味だった)が売られているのでそれぞれ買った。

blog 8751

二日目はお気に入りのみつ豆コップ@に入れてみた。
初日に食べたほうは、シンプルに無色のプレス皿にでも・・・と思い、
こちら↓のちょっと変わった楕円のプレスガラスに入れてみたのだけれど大失敗!
いわきの早蕨はわらび餅の中でもことのほか柔らかく、
お皿の中でアメーバのようにだぁ~っと拡がってしまい、何やら怪しげな物体と
化してしまったのだった。
早蕨を美味しそうに盛り付けるのはなかなか難しいのだけれど、お味は絶品なので
やはり見た目も美味しそうに盛り付けてあげたいものである。

blog 8740

ところでこのプレス皿は色味がわりあいクリアで表面も艶やかなので
ぱっと見そんなに古くもないのかと思ったけれど、手にとってみると
ねっとり感のある美味しそうなガラスで、それなりに時代はあるようである。
縁に花唐草やら鳥やらがデザインされていて、意外にこじゃれたものだったのだろう。

blog 8741
(11.5cm × 15cm)
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ものたち | Comments(2)
2012/08/20.Mon

下手なもの (印判染付桃文小皿)

blog 8716

一杯いただきつつ、いかめしを食する。
先日@の紙刷印判の角皿に鎮座するいかめし・・・。
下手なものどうし、こころゆくまで♪

下のは、桃の印判。なにゆえここまで克明な「桃」なのか?
以前載せたこちら@の桃なんかは、意匠化された姿が気になるけれど、
これはいったい、デザインというべきものであろうか。
ともあれ見ていると、長崎の桃色の桃カステラ(ご存知でしょうか)を載っけて
シュールな風景を楽しんでみたいような、そんな誘惑に駆られるのであった。

blog 8698
(11cm)

以下は週末うろうろ。。
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ものたち | Comments(0)
2012/08/15.Wed

召し上がれ (紙刷印判菊花文角皿)

プチトマトやらアスパラやら、ちょちょっと添えたい野菜には、
角皿なんかがあると何やらありがたいぞ~^^
といっても白や黒のモダンなやつではありませぬ。
ベタな骨董、ベロ藍の紙刷印判
市でちょくちょく見かける頼もしき「おかず」の相棒。

blog 8688

それでね、このお皿のよいところは・・・スパッとシャープなボディ♪
なんてことないことだけれど、両手を添えてお皿を差し出すときの指先に
ピシッと磁器のエッジの感触が走るのだ。
さぁ、召し上がれ!ってね。

blog 8686
(14cm × 17.5cm)
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2012/08/14.Tue

ひんやりと極楽と (奈良県立美術館「近代の日本画」)

週末はひんやりコンビニおやつでまったり。

blog 8690

土曜日は、宇治金時どら焼きに冷やし白玉ぜんざいを・・・。

blog 8694

日曜日、かき氷をしゃりしゃり作りたいところであるが、そんなものはない。
と、コンビニに袋詰めのかき氷があるではないか!!
ちょっとほぐしてこちら@の氷コップにてんこもり♪

blog 8696

晩御飯の後は、お口直しに柚子シャーベットを先日@のアイスクリームコップで。
ううっ、むちゃ食べにくいぞ~(笑)。

そうそう、日曜日のお昼は大神神社の参道横にある「森正」さんで。
冷やしそうめん、お庭で食べると美味しい♪
(自分で茹でなくてよいのは涼しいしねっ^^)

blog 8693

森正さんに行ったのは実はついでで、この日は奈良県立美術館へ!
(ついでというにはこの二つは遠いのであるが。。)
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絵のこと | Comments(0)
2012/08/11.Sat

愛でる (古伊万里色絵くらわんか手?蕪文豆皿)

あぁ、やっちゃった・・・しかし、後の祭りである。
何もボロっちいものに、手を出すことなどない。
良識、いや常識あるこころはそう訴えるのだけれど、目に留まってしまったのだった。
薄汚れた捨て犬を拾うようなものである。。

blog 8684

埃まみれで、放り出されたように積み上げられた山のなかにあった。
その埃を拭ってみても、甘手に染みのあるやっぱりボロっちい豆皿なのだった。
しかもばらばらに割れて焼き継ぎまでされている・・・。

「参考品」、と人は呼ぶ。
要するに、傷物で値打ちはないけれど、資料的には面白みがある、ということだ。
うまい理屈を考えたものだ。それでささやかに商品として鎮座するのである。
「可愛いけど、あまりにキズものだ・・・でもちっちゃいの見ないからなぁ。」
ほら、言い訳が立つ。誰に言い訳してるんだ???やだなぁ・・・。
ほんとうはね、ただ可愛らしかったのに・・・こんな欠片のようなものが。
参考品なんて、つまらない理屈を付けるのは止めよう。

かれこれ200年あまり、こうしてそっと誰かに保護されてきたのだからね。

blog 8683

blog 8685
(径8cm 無理すれば浅い盃!?)

ばらばらになったものを上手いこと焼き継ぎしてある(焼き継ぎのサインも)。
ところでこれは色絵くらわんかというよりも初期赤絵なのでしょうか・・・。
いつもそのへんが怪しいのですが。
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ものたち | Comments(0)
2012/08/09.Thu

夢の続き (吹ガラスコップ)

無造作に包まれた新聞紙を開くとき、洗剤でこびりついた汚れを落とすとき・・・
市から連れ帰った後の密かな愉しみ。ときには思わぬ表情に驚くこともある。

のんちゃんが十把一絡げの中から拾い出したコップ
薄汚れて、表情でさえ定かでないようだった。
そっとそっと洗う。

淡くて蒼くて、握ればかしゃりと壊れるうす氷のよう。

blog 8672

かざしてみると、真夏の白昼、儚い夢を見ているような・・・。

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2012/08/03.Fri

日々を紡ぐ (唐津?馬盥型向付)

これで毎朝のヨーグルトでも食したらいかがであろうか・・・。
そう思って買ったわけではなく、買ってから思ったのである。
デッドストック・・・とでも呼べばよいだろうか。藁苞に包まっていたそうである。
片方には目跡があるのでそれなりには古く、唐津系統のものではないかということだった。
確かに唐津の馬盥と呼ばれるものの形ではある。

blog 8675

未使用品のなんとなくカチッとした輝きを眺めながら、もうちょっと土ものらしい、
柔らかな感じにならないかなぁ・・・と思う。
乳酸菌でもしや育ちはしまいかなどという、怪しい考えが思い浮かんだ。

blog 8679

丈夫ですこぶる使い手良いので、毎日毎日せっせとヨーグルトをいただいた。
10年ぐらいは経っただろうか、「育てる」魂胆も忘れかけた頃、
なんだか余所余所しかった色艶が、ある日しっとり柔らか気になっていたのだった。

今日も横目で眺めるともなく眺めてのおつきあいである。

blog 8677
(11cm)

・・・せっかくだから高台もおいしそうに育ってはくれまいか(笑)。
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2012/08/01.Wed

モノローグ (吹ガラスグラヴュール&カット徳利)

blog 8665

大正ぐらいのゆるゆるとしたガラス徳利はなんとなく好きで、
江戸ガラスでもないから骨董市でも手軽なことで、ありがたく実用に供している。
これはのんちゃんが見つけてくれた。
極く軽く吹いたようなのも儚くてよいものだけど、これはすこし持ち重りがして、
粘りのある、ろくろででも挽いたような表情がある。
グラヴュールカットはなくても良かったのだけれど、うるさくはないので良しとする。

blog 8671

さっそく、ままごとのように同じ日に見つけたプレスガラスの豆皿や、
先日のんちゃんが見つけてきてくれたアイスクリームコップで晩酌した。
プレスのアイスクリームコップは縁が分厚くて、飲みにくいこと間違いなし!
とは思ったけれど、酒器サイズだとやっぱり一度はチャレンジするのである(笑)。

先日、大正元年から100年経ったと新聞にあった。
この辺りもそろそろ立派なアンティークなのだけれど、エラそうにはしていない。
茶道具のような伝世品が語るレジェンドに耳を傾けるのも楽しいことだけれど、
こんな風な誰彼気にする様子もない、モノローグのような囁き声を聞くのも密かな悦び。
ふるいものを愛するというのは、結局のところ自分にとってもモノローグなのだと思った。
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