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2019/06/30.Sun

いつか忘れて了うまで (和ガラス籠目一輪挿し)

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梅雨の中咲く二番花は、たぶんよそ目には地味なのだろうけど、
咲くと喜ばしいのである。
多少ぼろっちくなった花でも、おしゃれなアレンジメントよりも綺麗に見える不思議(笑)。

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ガラスの籠目の花瓶、このような時代の、盃になる小さなコップだと評価が高いものである。
花瓶だと手が届くものが多く、また庭の花向けの小さいものが多いのもありがたい。
こういうガラスだと乳白が思い浮かぶが、半透明のグリーンである。
花を入れるとき、葉っぱのグリーンと被って難しいかな?ともちょっと悩んだ。


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でもこんな風に、ばら色のばらによく合うと思う。
ばらの葉っぱはところどころ疎らについているだけなので、
ガラスのグリーンと合わせてもさほど被らない。

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花瓶敷きも可愛い刺繍のデッドストック品。
どれも他愛のないものだけれど、他愛ない、ということはありふれたことではない。

ましてや、過去に生産されたものなど、もうそこに戻ることもない。
人もものも、いつの日か失われていくものだから、
その日その日を記憶にとどめておくほかない。
それもいつかは忘れてしまうにせよ。

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2019/06/29.Sat

梅雨の白ばら (籐花籠)

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遅い梅雨入りの宣言の後、台風が来るという朝、フラウ・カール・ドルシュキーが返り咲く。
ばらの中でもその白さの評価が高く、湿度が上がってじっとりとする頃に見てもよい花だ。
雨で花が傷む、こういう時はあまり悩むことなく鋏を入れる気になる。

茶花の世界では、棘のあるばらは禁花らしいが、
お客様のために飾るのでもない、自分の愉しみなのだから、きっとOK♪

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籐の籠は白っぽいつるも編み込んでアクセントにしたもの。
古色はないけど、古色があればいいということもなく、
(また完璧なまでに侘びたものは、我が家には恐れ多い気もする。)
軽やかな雰囲気があって、洋花など入れてみたいな、と思っていた。
自家製のばらは次の芽のことを考えて切るので、このように寸詰まりになるのだが、
籠のころんとした感じと合うようで、自分では割と気に入った組み合わせ。

フラウ・カール・ドルシュキーは立派な一番花@も二番花も切っても嬉しいばらである。
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2019/06/20.Thu

梅を漬ける頃 (伊万里陽刻染付桃形小皿)

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大事に食べてきた自家製の梅干しも残り僅か、先日、今年の梅を漬けた。
近所のスーパーで、できるだけ黄色く熟した南高梅を買う。
(南高梅はなかなかのお値段で、ちゃんとした梅干しというものがいかに高級品か分かる。)

袋を開けると、まだ緑がかった梅もあるので、ざるに入れて一日追熟、
その間、部屋中梅の香り(アンズっぽいとてもよい香り!)が漂う。
梅の漬け方というのはいろいろあるのだろうが、気をつけているのは
容器と梅の実をアルコール消毒(のんちゃんの泡盛古酒をねこばば)すること。
余り減塩は難しいので13%ぐらいにしているのだが、
それでもカビにくいギリギリじゃないかと思うので。
流石に樽など置けないので、ホーロー容器に2kg強ぐらいをつけている。
かびない様にシール蓋をするのだが、そうすると重石の扱いに悩む。
結局、丈夫な漬物袋に水を入れて、輪ゴムで閉じたものを重石にするということに落ち着いた。
この方法だと、梅の重さ(傷んでいるものはジャム用にハネるので、毎年重さが違う)に
合わせて重石も簡単に調節できる(軽量コップさえあればいい!)し、
途中で軽くするのも簡単、それに梅が均等に並ばなくても液体の水の重石は
上手く効いてくれるように思う。
イイ感じの自然石のほうが、美味しくできるような・・・という幻想?もあるが、
お手軽にするには悪くないと思うんだけどな。(重石の保管も不要なのだ。)
まぁ、気をつけているのは使用後の漬物袋も無駄なく使うぐらいだろうか。

関西では、今年の梅雨はどうなることやら、な状況なのだが、
予定ではひと月後には土用干しである。

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梅、ではなく桃の小皿(凡そ3寸)である。
とくに「すごい」ものでもないが、使うとじんわりとうれしい。

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よく見ると案外凝っていて、葉っぱは陽刻だったり、ダミと白抜きが利いていたりする。
薄めの口紅もダミに似合って、いかにも桃、な雰囲気を醸し出している。
地味にお洒落で、「実は高級」な梅干しなどよく似合うお皿なのである。
(桃のお皿ってどっちが上なんだろう、ってナゾだ、、
桃太郎なんかを思い出すと、尖がったほうが上なんだけど・・・。)

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高台も「桃」という、可愛い奴である。


<庭部>

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先日、待望のイジュの花が咲いた。これは好物過ぎる~。
この後もう少し平開するのだが、同じツバキ科の夏椿のようにすぐには散らない。
暫く枝の先々に白い花々をつけてくれて、もううっとりと眺めてしまうのである。
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2019/06/15.Sat

若書きのことなど (ベル串田(戸川串田)の子供の絵)

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いつも戦利品を思いついたなりに飾る、ざっくりとしたコーナーの、、

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これ♪、、ではなく、、
(でもこれ、何気に気に入っているんだけどな、のんちゃんにはタイヤがないぞ、って言われたけど。)

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こっち(硝子外してないので少々写りが・・・)、ちょっとしたお気に入り♪
サインから、ベル串田が戸川串田と名乗っていたころの若書きだと思うのであるが。。
(「思うのであるが」というのも、売主も誰の絵かを調べていなかったのである。)
と言って、日本の美術史などろくに学ばず、
若い頃は海外の画家がいいと思っていたような三毛庵は、情けないがベル串田を知らなかった。
知らないけれど、それでもとても目を惹いた(当初は硝子が裏側まで汚れて
もっとぼんやりとしていたものの)ので、よくよく考えもせずにお値段を聞くと
出てきた状態に比して、即決すべきか悩む、それなりのお値段であった。

なので一度は諦めて、他をうろうろしていたのだが、
気づけばこの絵のことを思い出していて、いや、あれやっぱり佳かったんだ、
まだ縁が残っていればひょっとして買えるかも、そう思って戻ったのだ。
あんがい目立っていたので、ほかにも目に留める人がいるかな、
と思いつつ行ってみると、やはり業者さんと思しき人が交渉中だった。
幸いにして折り合わなかったのを確認してから、「やっぱり戻ってきた」そう言って、
代金を差し出した三毛庵。
満足して絵を抱えていると、さきほどから様子を見ていた人に
「これ誰?」そう聞かれた。「さぁ、私はしらんけど。」と三毛庵。
自信満々に買うから、気になったのかなぁ?
単純に、欲しい気持ちがお値段を上回っただけなのだけれど。。
でも、ものを買う、ってそういうことだよね♪
(「誰」かという点については、これはプロだなと思えるものは、今日日大抵は調べがつくのであるし。)

額装の雰囲気でも凡その時代は想像できるけれど、
この絵には三毛庵の好きな時代の匂いがあって、おそらく戦前までのもの。
(サインが戸川串田のものであるし。)
たぶん額がなくてもそこに惹かれたと思う。
あの時代の絵画に対する「熱」のようなものが思われて手にしたのだけど、
このころのベル串田(戸川串田)は藤田嗣治、東郷青児に師事していたそうで、
それを知って腑に落ちた。藤田を尊敬していた画家、っていうのにナットクした。
(三毛庵が不染鉄買って絵が好きになり、次にめっけたのが藤田の素描だったのだ。
しかもベル串田は藤田がその素描を描いたころに藤田に師事していたようである。)
それにしても、よくぞ三毛庵を選んでくれたなー、この絵は♪
こんど藤田の素描と並べて飾ってあげよう。
(以前、和歌山の県美が秘かに弟子と師匠の絵を並べて展示していたのを真似たし♪)

西洋の、圧倒的なまでの技術に裏打ちされた絵画はそりゃ誰が見てもいいに決まっているが、
自分が必死に生きてみて初めて真価に気づく絵というのもあって、
それはやはり、画家も必死に生きて描いているからと思う。
若書きや夭折の画家の絵というのはそういうものが現れていて、
だからこころを揺さぶられる人がいるのだ。
ベル串田は長生きで成功もした人だが、これを描いた頃は、
そうやって必死に生きていたのだろうな、そう思う。

それにしても、、この子供たち、いいな、ほんとに♪



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2019/06/08.Sat

水色の季節 (薄瑠璃六角水滴)

昨日の画像に写りこんでいたのを見て、ここに上げていなかったのを思い出す。
薄瑠璃の水滴。

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(一番長いところ:5㎝)

書をたしなむわけでもないので、水滴は手に入れても眺めるのみである。
お皿や花瓶は辛うじて使うこともあるので言い訳しながら買うのであるが、
結局のところ、好きだったら買うだけのことなのだ。

文房具というもの、道具には違いないが、手元で愛でることから
持ち主のこころのあり様を表すアイテムである。
この水滴ももっとお洒落な人に貰われればよかったのかもしれない、
三毛庵のところでは花瓶の横でちょこんと鎮座するのみだ。
何処のものかは分からない、ちょい古の伊万里系とかそういうものだろうか?
(まぁ専門外の三毛庵がお気軽に入手したものなので・・・
裏を撮り忘れたけれど、無釉でベタ底の一般的なかたち。)

でも小さくて薄瑠璃で、可愛い箱なんかに入れてあげたら佳い感じになるんだけれどな、きっと。
三毛庵宅に来たかったから、この水滴はお買い得になって並んでいたに違いない!(笑)

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こんなふうに・・ちょろっと釉薬の掛け残しがあったり、、

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垂れっとしているところがあったり、、
薄瑠璃らしい表情が豊かで、眺めてほっこりする。

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華やかな薔薇の季節が過ぎて、雨に濡れる水色の季節。
家の中で、掌にそっと薄瑠璃さんを載せて眺めるのである。

(庭部↓)
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2019/06/07.Fri

いつでも花を (和ガラスの小さい花瓶)

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なんだか花の画像ばっかりで恐縮なのだけれど、
好きなものを飾ったり、咲いた花を飾ったりするのは
どのようなところからくる所作なのであろうか。
花も器も執着してもあの世には持っていけない。
そんなことを言うと、この世で何をしたって無駄ということになってしまうのだが、
持っていけないからこそ、そうやって眺めやる時間が大切なのではなかろうか。
小さい硝子の花瓶は黄色い硝子ではなく、ガラスの内側に塗料を流し込んだような造り、
これは当時の手法なのか当時からのバッタもんの手法なのかは知らないけれど、
扱いの難しそうなニギヤカな黄色も、小さいと可愛らしいものである。
とはいえ、こんな色に花を入れられるものであろうか?とちょっと考え、思いつく。
グリーンの小さいばらなどいかがかな?

今年はばらの新苗も少し買っていて、当面は木をつくるのに専念しないと
いけないので、花は最初のだけ確認のためちょっと咲かせてすぐに切り取る。

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くしゃくしゃのばらは、ロサ・キネンシス・ビリディフローラ、
通称グリーンローズで、まあ花になり損ねたようなへんてこなものなのだが、
次々と花がついて、なんとなく可愛い奴だ。

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コロコロのほうは、今人気のあるエクレールという品種で、
ポリアンサローズの一種らしい。
これも油断するとすぐに花がつくほどの育てやすいばらのようである。

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小さい花瓶には、菊の花と裏にはブドウの房が描かれている。
まぁ、一般には取りたててどうというようなものではないけれども、
そういう中にも、個人的にはなんだか嬉しい、そう思うようなものがあるわけで、
そういうものを見つけた日は、わくわくする。
誰が見ても素晴らしいものを買ってももちろん嬉しいのであるが、
雑多なものの中に埋もれていたのが、家に飾ると幸せそうに見えるのが嬉しい。
「幸せそうに見える」というのは、つまりは自分が幸せなのだろうけど、
そういう、ものを得た・・・ということではないよな充足感がどこから来るのか、
その辺りがやっぱりフシギに思うのである。

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常日頃、花には侘びた器が合う、という先入観もあったりするのであるが、
園芸種など、こんな入れ方も愉しいなと思う。
庭で咲いた花は、園芸種でも動きがあるので、取って付けたようにはならないしね。

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2019/06/03.Mon

早乙女 (九谷庄三手田植え図鉢)

私の中の原風景というのは、人の手のほとんど入らない原野なのである。
そして皮膚感覚は乾いた空気。
なので、里山の田んぼの風景など、若いころは「わぁ日本だなぁ♪」などと思っていた。
(いったい、自分は何処の国のひとなんだ!)

だけど今、田んぼに水が入ったり、秋に黄金色の稲穂が揺れるのを見るとほっとする。
やっぱりお米の国のひとなのかなぁ。

九谷庄三といえば農耕図。

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九谷銘ではあるものの、ちゃんとした庄三手の
お気に入りポイントは、窓絵のひとつが農耕図、しかも田植え図であることだ。
可愛らしい早乙女ふたり。
こういうのを見ると、工芸品と日常が離れ離れになることなく絵になっていた、そういう暮らしがあったんだ、と思う。
都会でしゅっと暮らしていると、花でさえ単なる装飾と化し、忘れそうになるのだけれど、
花を飾ったり、自然との対話から生まれた工芸品を飾ったりするとき、
自然との深い繋がりがかつてはあったことを思い起こす。

田んぼというのも人が自然と折り合いをつけてきた美しい歴史の賜物で、
そういうものを器に描いた九谷焼というものに三毛庵は心からの尊敬を抱くのであった。

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ばらの季節が終わろうというのに沢山蕾が残っていたブルーランブラー。
先週たっぷり雨が降った後、いっぱいに咲いた。

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モスローズ風のミニバラ、ストロベリースワールの美味しそうなお色。
はじめに置いていた場所の日照やら風通しが気に入らないようでひねくれていた。
強い西日と吹きさらしの風の吹く棚に置いたらゴキゲンに。

いろいろのクレマチスの季節。
今年植えたものが多いけれど、、

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パール・ダズール。一年放置の処分品だけあってなかなかのタフガイ。

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早くに咲くばら、マダム・サンシード・パラベールに這わせてばらの花後を愉しむための
ビチセラ・ルブラ。古風な花でとてもお気に入り。

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こちらも八重咲なのに、豪華というより、やはり古風なパープレア・プレナ・エレガンス。
ブルーランブラーの上まで伸びて、大半の花が見当たらないけど。

五月の庭のように溢れんばかりの花の庭が原風景、ということはないけれど、
それでも庭仕事の合間に一服していた父の姿なぞ今頃になって思い出す。
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