2016/04/05.Tue

極楽のある日 (古伊万里染付山水文豆皿)

低気圧の通過の度にぺしゃんこになりそうになる春であるが、
それでも最近、そのまま鬱になることはずいぶん減った。
復職してから9回目の春。
6年無為な時間を過ごしたことを肯定するのは難しいけど、
それでも病気は、自分の意志の力では成し遂げられない
転換点をもたらしたのかもしれない。
自己というものを自分の意志だけでコントロールできると思っていた
傲慢さ(人にサイボーグと笑われるほどだった)を病気にたしなめられ、
自分のからだも自然の一部で、嵐が来れば
じっと忍耐強く通り過ぎるのを待つほかなく、だけど憂いても仕方なく、
できることは自分を認めてあげることだけなのだと学んだ。
(転んだまま起き上がれないかもしれないという
いいようのない不安のなか、自分を認めるのは難しいけど。)

今は、病気の前より自分は自分に近づいたと思う。

病気から回復したとき、目に見える世界の何もかもが美しかった。
(すこし残念なのは、今はもうあれほどの驚きは無くなってしまったこと。)
極楽浄土というのはこんなところにあったのか、と思ったほどである。
なのでそんな、とある一日を極楽として描いた不染鉄の画を見て、
私はいっぺんに絵が好きになった、いや前から好きではあったのだけど、
いっぺんに絵が自分の一部になったのだ。
(なので「絵好き」は転んで掴んだ、骨身に沁みた財産なのである。)

春の不調はそういうことを思い返す、いい折なのだろう。

IMG_1073.jpg
(径7cm)

不染鉄はそこそこのお値段だという場合、こんな皿一枚でもよいのだ。
こんな風景も三毛庵には極楽浄土に映るのである。

IMG_1083.jpg

筍の穂先をお刺身でいただく春の宵。。嗚呼口福♪
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