2010/08/28.Sat

潔い煩悩 (古伊万里染付長皿)

blog 6136

先日のういろうは、最後をこのお皿で締めくくっていただきました。
ういろうのようなもっちりしたものでなく、スパッと切って角の立った羊羹なんぞを
載せるとそれはそれはきりっと引き締まるんですけどね。
blog 6142

こんな潔いデザインをいつの時代のどんな人が考えたのかな?
とても好きなお皿なんですが、これを載せるのはちょっと勇気が要りまして・・・

なぜならこれを「イケナイ」と言う人もいるからなのです。(特に専門家がぁ!!)
裏の周囲には、染付のダミと赤絵と緑の釉で菊花が丁寧に描かれています。
で、高台裏は目跡がひとつと問題なのが「元禄製」の文字・・・!?
「もう、そう書いている時点で怪しいだろ~」などと仰る業者の方もいらっしゃいます(笑)。
でもね、私はこれは悪意のあるものだとは考えていません(きっぱり!)。
私だって贋物を「いい」と思い込むような「目」にはできることならなりたくはないのですが、
一緒に暮らしてみると、この器には「おいしくいただけますように」という
作り手の思い・工夫があると思うのです。
人の意見は素直に聞かなくちゃいけないですが、自分の心にもちゃんと聞いてみないとね。
納得がいくまで頑固一徹な私は、これが「ダメ」と分かるまではじっくりつきあいますよ。

でもこれはどういうものなのかな。。。
実は古伊万里には年号銘のあるものがあって「元禄年製」という銘のものもあるんです。
元禄のものとしては緊張感が足りない気もするけど、年号銘のあるものでも雑器的なものも
あるようですし・・・。
それから後の代にいい陶磁器が作られた時代の年号銘を入れることもありますし、
あるいは九谷の大聖寺伊万里などは、時代のものそっくりそのままの写しを作ったりもしています。
これはいいおうちで昔から大切に使われてきたものだというところまではきちんと分かっているので、
じゃあどういう時代のものなのか気になるところです。

私は業者の方とは違って、見誤っても信用を失うわけではないから気楽なのかもしれないけれど、
でも安泰なところで適当に手を打っているだけではつまんないですからね!
そういう余人にはあずかり知らぬ骨董好きの心境は、小林秀雄の「真贋」で「煩悩」と
面白可笑しく書いてあります。

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(9.5×15.0cm) 
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ものたち | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
ミケアさん、おはようございます♪

お皿の裏の小さなお花模様。
表がシンプルだから余計に可愛く感じますね。
シクラメンさんへ
こんばんは。

わぁ、うれしいです~。このお花模様を褒めていただいて!!
表も裏もシンプルなのもいいけど、
ここで控えめに可愛らしさを出している作り手の工夫が
私も気に入ってるんです♪
でもこれって染付をして釉薬を掛けてから焼き、
その後色絵を載せて焼き(たぶん赤絵と緑色は温度が違うと思います)、
ずいぶんな手間だと思うんです。
粋なことしますよね♪

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