2011/05/13.Fri

待ち合わせで (『比叡山 回峰行』写真:後藤親郎/文:白洲正子)

先日病院の帰り途、のんちゃんと梅田で待ち合わせ。
時間があったので、古書街をちょっとうろうろ。。。
(新しくオープンした駅ビルへもゆかず・笑)

つい最近出版されたばかりの、ちょっと読んでみたかったを古で発見!
トクした気分になりました♪

blog 7090
『日の素朴絵』矢島新

「そろそろ行かなくちゃ」と思った頃、あっ!と見かけた一冊の
「白洲正子」という字が目に飛び込んできたのです。
blog 7088
『比叡山 回峰行』写真:後藤親郎/文:白洲正子

あぁ・・・確か白洲正子さんのこの文章は読んでいる、
これって、新刊で出た元々の写真集だ。

ぱらぱらっとめくってみると、はっとする写真、幸いお値段も高くはなかった。
悩んでいる時間はなかったので大慌てで買って、のんちゃんとの待ち合わせ場所へ走る。

その晩、ひどい雨の音を聴きながらベッドに寝そべって文章を読み返し、
写真を眺め・・・良いだった。
こんなときに、卑近なことばかりの虫にも劣るような毎日を送る私には、
ただ黙々と回峰する人が千年にも渡って今も昔もいるのだという、
そういう事実に黙するほかなく。

後藤親郎という人が二年に渡って撮った写真をどういえばいいか、
私には言葉がみつからないので、冒頭の白洲正子の言葉を借りる。
「雨がしとどに降る中を、衣から雫をたらしつつ、お堂に参る行者の後姿、
朝霧のただよう杉木立を、黙々と並んで歩く白衣の僧。ある時は群をなして
山中を彷徨し、ある時は深い雪に埋もれて、道を失ったように見える孤独な姿。」

黙して山野を駆け巡る回峰の行者、写真も深い沈黙を湛え、
白洲正子の文もその千年に渡り堆積する歴史を簡素に語るのみで、
全てが「回峰」という行のためにそっと添えられているような美しいだった。
白洲正子が回峰行を取材した晩、「ひどい吹き降りだった」とある。
窓に吹きつける雨の音を聴きながら、今晩も比叡山では回峰が行われているのかと
思い至る。

後藤親郎の写真や、白洲正子の文章のように簡素なものがもう一つ、
外箱のこの美しい文字、これはあの田中一光のものだ。彼が構成しただった。
何もかも、比叡山の行者のイメージを言葉少なに浮き上がらせる。

◆昭和51年発行、駸々堂出版株式会社

白洲正子さんの文章は何かに収録されていたので容易に読めるはずですが、
このそのものは、古書であまり廉価には出ていないようです。。
関連記事
スポンサーサイト
 ◆にほんブログ村に参加しています!お気に召しましたらポチッとお願いします♪
 にほんブログ村 美術ブログ 古美術・骨董へ にほんブログ村 美術ブログ 絵画へ    
ものたち | Comments(0) | Trackback(0)
Comment

管理者のみに表示