2013/11/09.Sat

しみったれコレクションと (「生誕110周年 三岸好太郎展}

テレビでカウンター形式の靴磨きの職人の話をしていた。
偶然なのだけど、先週末旅行に出る前空港で、初めて靴磨きをしてもらった。
自分で磨かないのは怠慢だけれど、靴を下してそのまま旅に出てしまい、 
気になっていたら、靴磨きのコーナーがあった。
プロにしてもらうと綺麗になるんだなぁ・・・といたく感動し、
旅行のあいだ、ずっとぴかぴかの靴を眺めては足元が軽い心地がした。

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さて、土曜日に秋田から夕方そのまま千歳へ飛び、小樽で一泊。
翌日は札幌の三岸好太郎美術館で「生誕110年 三岸好太郎展」を観る。
三岸好太郎は31歳で夭折したので、長生きした妻の三岸節子より作品数も少ない。
市場での流通量が少ないので、評価は高くとも一部の人を除けば
認知度は節子より低いだろうか???
作品の完成度においても、平均的には好太郎はまだ発展途上であったかもしれない。
でも私は好太郎が好きだなぁ・・・。
(好太郎の作品をまとめて見れるのもひとえに節子の苦労のおかげである。)
今回は、生誕110年ということで、福岡市美術館から「海と射光」、
東京国立近代美術館から「雲の上を飛ぶ蝶」も来ていて、控えめな図録の
表紙と裏表紙を飾って印象的である。
図録の解説に苫名直子学芸員が、好太郎の画業の転機の前には
故郷の札幌への長期滞在があると指摘していたのが興味深かった。
好太郎は当時の美術界の大きな流れ、フォーヴとかシュルレアリズムとかに
敏感で、そういうところでその頃は反発を買ったりしているけれど、
過去となった今の時代から振り返ると、様式に何を用いようとも、
彼の表現しているものは一貫してポエトリーで、生き急いでいる分、
それが直截的だと思うのだ。
もちろん彼にも綿密な思想があって、それは図録で読むと先鋭的であるけれど、
それを表現するときには、頭でなく、眼で、あるいは体で描いている。
理論は必要だけれど、絵は見る「もの」であって理屈ではない。
それを思うと、やっかいな画壇から離れて、故郷の札幌に滞在することで、
表現の純度が増したというのはうなずけるような気がする。
「海と射光」は日本のシュルレアリズム絵画の代表と言われる。
私には難しいことはわからないけれど、ただ一篇の美しい詩だと思う。

ところで私は自称「三岸好太郎の色紙」を持っているのだが、
いつも算段には苦しんでいるので、他所様から見ればしみったれた
コレクションである。
油彩などは少しだけで、あとは素描・墨彩のようなものなど・・・。
素描は元から好きで、洲之内コレクションを見てますます好きになり、
私もしみったれなりに佳いコレクションにしようと心に誓ったのであった。
とはいえ、洲之内コレクションの画家を集めようとは思わない。
もちろんゆかりのある画家のものもないこともないのだけれど、
洲之内徹が生きていたら、彼に「これが私です」と言えるコレクション
であることが、本当の意味で彼の理解になるのではないかと思うのだ。
でも三岸好太郎は、彼が靉光と並んで最初に展覧会をやりたかった画家
である。彼ならなんと言っただろうか、と時々考えてみるのだけれど。。

あまり本来の色が出ているとは言えないけれど、フラッシュなしでの
撮影OKだったので、少し撮ってきた。

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「海と射光」

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「のんびり貝」

さてモノローグのような絵が好きな方、宮城県美術館では
「洲之内徹と現代画廊 ―昭和を生きた目と精神―」が始まりました。
必見!!ゼッタイいくぞぉ~
(12月23日まで、1月25日(土)~3月16日(日)からは
愛媛県立美術館と久万美術館へ巡回)
それにしても生前宮城とか松山とか、とかく洲之内に不評?であったところが
展覧会をするのはおもしろい。まぁ愛憎は表裏一体なのかもね。)



続きの画像はこちらでどうぞ↓



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小樽のすし徳さんでお寿司もいただいてきました♪

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