2013/11/23.Sat

坂の上り方 (和歌山県立近代美術館「香山小鳥:ゆめの日のかげ」)

20131123 002

坂道の上り方を教えないと・・・と私のことを亡くなった父が夢の中で
そう言っていたそうである。
したいことをどんどん実行していたらすっかりエネルギーを切らしてしまい、
今週は心身ともに参ってしまい、全く大人げないのであった。
分かっているんだけどね、体力ないんだから余力を残さないといけない、
後先のこと考えないといけないと・・・。
だけどなぁ、したいことはしたいときにしないと、ってつい急いでしまうんだ。
父だって、病気になってからだっていつもせっかちに歩いてた。
だいたい、子供の頃連れて行ってもらった登山では、子供の足のことなど
考えてもいないような登りっぷりだった。人のことは言えないはずだ。

そんな訳で、朝沢山眠ったので、「終わってしまうから行かなくちゃ!」
・・・生き急がざるを得なかった香山小鳥の展覧会。
和歌山県立近代美術館で12/1迄、「香山小鳥:ゆめの日のかげ」。
創作版画家の先駆けで、月映の田中恭吉に影響を与えたという香山小鳥。
いつかみたいと思っていた。
和歌山県立近代美術館は創作版画のコレクションが秀逸で、
昨年は田中恭吉の展覧会があった。
このふたりの版画家は結核であまりにも早く亡くなっている。
香山小鳥の死を悼んで田中恭吉が作品を保存し、その田中恭吉も
結核で亡くなって、ふたりの作品を恩地孝四郎が保存した。
恩地孝四郎のご子息が恭吉の郷里の和歌山にこれらを寄贈したために、
今私はこれら珠玉の作品を見ることができる。
戦争を挟んでこれらを遺すことは並大抵のことではなかっただろう。
恩地孝四郎は凄い人である。

香山小鳥を何で知ったのか、もう憶えていないのだけれど、
殆ど葉書しか残っていないほどの小鳥の作品は、思っていた通り、
こころの隅っこがきゅっとなるような、小さな宝物のようだった。
田中恭吉が植物の様なら、香山小鳥は名前の通り小鳥の様なのだった。
(実際、小鳥の描いた葉書には、愛らしく飛び交うツバメがいる。)
小鳥の代表作といえる「深川の冬」、個人蔵なのだそうで羨ましい。
作品の説明をするのはあんまり得意ではないので、興味のある方は
他サイトを検索ください(笑)。

小鳥の歌
生くといふわがよろこびは窓玻璃の小さき羽虫のふるへにぞ似る

20131123 003


さて、コレクション展のほうも好物ばかりで。。
「田中恭吉とその周辺の絵画」
田中恭吉は版画やペン画だけでなく、油彩も佳いものを遺している。
大正と云う時代そのもののような彼、色彩も大正なのだ。
「バラの刺」茎から取ったバラの刺を顔中にくっつけた愛らしい少女。
子供の頃、母の実家の園芸店でそういう悪ふざけをしたことを思い出した。

「和歌山ゆかりの作家と近現代の美術」
欲しくなるような小さな苺の絵があって、ルノワールみたいに幸福な絵だなぁ、と
思ってみたら本人作で、隣に弟子の梅原龍三郎が掛かっていた。
ヴラマンクの横には佐伯祐三、となかなか気が利いている。
日本のものも本場のものも並べた展示って、おもしろい。
(海外から借りてきた作品を並べた展示には人が群がっているけれど、
ここ和歌山は祝日なのに人も少なくて、勿体ないことであった。
これが東京なら並ばなければ見れないので、私にとっては幸いだけれど。)
そういえば佐伯祐三の「下落合風景」が掛かっていて、
確かにパリの作品よりはぐっと地味であるけれど、これ見よがしな
ところもなくて、世間でいうほどそんなに悪い作品ではないように思えたな。

さて説明にもなっていない展覧会報告はこのへんで・・・。
おまけは何の関係もなくこちら。。

20131113 024

あけてみる。。

20131113 025
(直径4.5cm)

シルバーのピルケースで、某百貨店の催事で赤札だったもの。
(古物の赤札っていうのもよく分からない気もするが。)
百貨店でも隅っこのものを掘り起こしている私である。
本来の用途で旅のお供にするのも洒落ているけど、例えば香合にするとか
金平糖入れにするとか茶箱組みになったりして?などと妄想するのが
得意なのである。
西洋アンティークにもつい和骨董的視線を向けてしまうのであった。







関連記事
スポンサーサイト
 ◆にほんブログ村に参加しています!お気に召しましたらポチッとお願いします♪
 にほんブログ村 美術ブログ 古美術・骨董へ にほんブログ村 美術ブログ 絵画へ    
絵のこと | Comments(0)
Comment

管理者のみに表示